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ご献体を使用した実践手術手技トレーニングの実績を掲載しました。

平成30年度実施記録


令和 1年度実施記録


令和 2年度実施記録


令和 3年度実施記録


令和 4年度実施記録


サージカルトレーニング部門が新設されました。

 医療人育成センターに、安全な医療の提供・社会への貢献を目的にご遺体を用いた実践手術手技トレーニングの場として、「サージカルトレーニング部門」が新しく設置されました。 当部門は、神経解剖学講座 篠田晃教授のバックアップの下、整形外科学講座教授、坂井孝司部門長を中心に、複数の外科学講座の協力のもと運営していきます。
 この部門設置の背景として、外科に限らず日本の医師は手術手技を学ぶ機会が極めて少なく、諸外国に後れをとっているという現状があります。 このため多数の日本人医師が手術手技向上を目的として海外の施設を訪れていますが、医師の経済的・時間的負担が大きく、また費用を出せば外国のご遺体で練習して良いのか?という倫理的な問題も抱えています。 このサージカルトレーニングの出来る施設は、今まで札幌医科大学、徳島大学など数大学にしかなく、自県に施設がある医師はトレーニングができますが、それ以外の県の医師は遅れを取らざるを得ませんでした。 山口県内にあれば、海外や県外に行かずとも手技の向上や学生・研修医・専門医の教育に貢献し、新技術の導入も速やかに行うことができ、中国・九州地方の医療の安全・発展に寄与するはずです。 昨年、厚生労働省「実践的な手術手技向上研修設備整備事業」に採択されたことを契機に体制を整え、2019年3月23日、第1回のトレーニングを行いました。 今後は全国から研修生の受け入れも行い、人材交流を図ることも考えています。 さらに、産休や育休が復職への障害になる女性医師が嫌厭しがちな外科領域でもご遺体を用いた解剖講義や手術手技トレーニングを行うことで、早期の復帰が可能なプログラム作成にも取り組む予定です。
 篤志家の方からのご遺体を使用した知識整理を通じ、医師・学生を含む医療人の相互理解により安全な手技や手術を可能にし、山口県内のみならず全国の医療活性化と質向上に繋げ、治療成績の向上、 入院期間の短縮などによる患者への貢献、ひいては医療費の削減を目標として社会に寄与していきます。

サージカルトレーニング部門副部門長   西田 周泰   整形外科学講座 助教

トレーニングの様子 トレーニングの様子